魔法少女を忘れない
とても面白かったです。
切ない恋物語に読み進める手が止まりませんでした。
この著者のデビュー作であるスイーツが好きだったので読んでみました。
スイーツは甘酸っぱさもある物語とはいえ、くだらなさや馬鹿々々しさのほうが印象に強い作品です。
そのため本作品も笑える物語なのかなと思っていたのですが、前作とは全然違いましたね。
凄く真っ当に恋を、青春を描いていました。
悠也の視点で物語が進行していくので、序盤は淡々とした感じだったかな。
そのような中で不安感を誘うキーワードが点在していて読む進めるのが怖い気もしたりしましたが、続きが気になって仕方なかったですね。
4人の関係が変化し、悠也が変化に気づいてからの展開は淡々とした感じではなくなり、終盤はたまらない切なさがありました。
予想を裏切る展開ではありませんが、真っ直ぐに描かれた物語で良かったです。
悠也とみらいはもちろんのこと、直樹や千花に関しても切なく描かれていたりして楽しめました。
千花の告白シーンとかね、もう。
この4人だからこそ物語なんだと思います。
この著者の描く恋物語というのは本当に良いですね。
ぜひ次の作品を読みたいです。