ストレンジムーン 宝石箱に映る月

パラサイトムーンと同じ世界観ということで非常に楽しみにしていたのですが、予想以上に続編していて驚きと嬉しさが大きいです。
また、予想より劇中の年月が経っているなと読み進めていたら、輪環の魔道師からもつながっている描写があってさらに盛り上がってしまいました。
待っていて本当に良かった。


ストレンジムーンはこれまでの作品とは違った雰囲気に感じました。
一番印象的なのが主人公である玲音の性格かな。
これまでは落ち着いた主人公が多かったので、欲望に忠実な迂闊な発言をするのに新鮮味があります。
羽矢多視点のほうがらしいなと。
そのようななかでも、しっかりとクレアを守ったりしているので、親しい人たちが敵味方に分かれる中、これからどういった活躍を見せてくれるのかが楽しみです。


恋愛要素に関しても違いを感じました。
今までは幼馴染鉄板カップルで安心して読めていたのですが、今回は病んでいる義妹も追加でどうなってしまうのだろうと。
義妹だけならフィノという例もあるので分かるのですが。
悲惨なことにはならないだろうとは思っていても、決着のつけ方が予想できないだけに不安な点もあって今後の展開が非常に気になります。


物語展開がキャラバン内の争いがメインということもあり、迷宮神郡の存在が薄いのがちょっと残念かな。
ブロスペクト陣営の能力に多様性が出ているのもあって、迷宮神郡としての異能者の印象がうすいというか。
ただ、エスハに関しては相変らずだなと。


心弥と弓については、二人の幸せな様子が背景描写でも良いので読めたら良いなと思っていたら、しっかりと登場してくれたのでかなり興奮してしまいました。
しかも希崎弓としてだなんて、感無量です。
次は2人でいるところを見たいのですが、弓がどうなったのかが心配です。


真砂やフェルディナンといった面々はまだ登場していないし、どう話が進むのかも気になるしと続きが楽しみで仕方ないです。