この広い世界にふたりぼっち 2 人形カラシニコフ

今巻も独特の雰囲気のある作品でした。
澄んでいるというか。
序盤はそのあまりにも透明感のある雰囲気が正直言って退屈に感じました。
物語に動きが見えないので刺激が欲しいなと思ってしまって。
蝶々が登場した時には物語に動きがあるのかと期待したのですが、結局物語の全容が見えてこないどころかますます深まっていくように感じました。
そのため、煙に巻かれているようでなじめなくて。
そのような感じで、楽しめないのかなと思っていたら終盤で一気に面白くなりました。
明らかになる謎、交錯する戦闘に引き込まれ、夕凪と音亜の互いを思いやる言動に魅了されました。
2人のやりとり、何気ない願いに心掴れてしまいました。
物悲しさもありましたが、綺麗な物語でした。


物語上仕方ないとはいえ、咲希とシロのやりとりが今巻は少なかっのがで残念です。
それでも、咲希に逆らえないシロの様子は読んでいて楽しいです。
続きがさっぱり見当もつかないのですが、どうなるのかな。