SHI-NO -シノ-空色の未来図


SHI-NO -シノ-空色の未来図

SHI-NO-シノ-空色の未来図 (富士見ミステリー文庫)

『僕』の過去に焦点を当てて構成されているということで、『僕』が主役らしいという印象です。
『僕』自身がが積極的に事件に関わっていきますしね。
いつもの志乃ちゃんが事件を追うかたちでは、読み手の理解を超えた部分で解決に向かうというイメージです。
それが、今回は『僕』が解決しようと調査をすすめるのでいつもより解決に向かう過程を丁寧に感じました。
そのように思ったからこそ、いつもよりは真面目に真相について考えを巡らしたりしたのですけどね.......
予想以上に『僕』の物語になっていたなぁ。
いつもとは違った面を見せてくれた『僕』には驚きました。
本当に大切だったのだなと。


志乃ちゃんが『僕』のところに駆けつけるというのは何とも。
ニヤニヤが止まらないです。
再会してからの修羅場も楽しめましたし。
過去の話が暗いだけにこういう部分で明るめだったのは良かったなと。
いつも暗い部分が存在する物語だと改めて感じたり。
詩葉の死に関してはどうにかならなかったのかとつい思ってしまいました。


次巻はとうとう『僕』と志乃ちゃんの再会の話らしいので楽しみです。