カッティング〜Case of Mio〜


う〜む、あまり楽しめなかった。
前半は良かったのだけども、後半がなんとも。
退屈に感じられてしまった。


最初の、自分の内面と行動の乖離に悩むカズヤと自傷癖のあるミオの変化していく関係が気に入ったのですね。
付き合っているはずなのに、ただ一緒にいるだけ。
そんな二人の関係が徐々に普通のカップルのようになっていく様子が良い。
予想以上に普通の女の子であるミオの戸惑いとかが特に。


そのため、通り魔事件が起きてからの展開についていけなかった。
ある程度事前に情報は与えられているので急展開過ぎるということではないのだけれど、最初のころの雰囲気が良かったので、どんどん転がってちゃうな〜とストーリーから弾き飛ばされた気分。
おかげで、後半はただ文字を追っかけているだけになってしまいました。


人と人との出会いという点に関しては丁寧に書かれていたような印象がありますね。
ただ、僕にはそれが退屈に感じてしまったのかもしれないのですが。
ライトノベル的な設定に関しては、浮いちゃってるような。
それっぽく見せようとしているけど、技術面でのさわりだけ言って核心には触れていないようで違和感みたいなものを感じました。
現実感が薄いから良いのかなぁ。
それに、僕にその分野の知識がほとんど無いだけなのかも知れないし。


カズヤの悩みに関しては、当たり前だと感じすぎてしまい戸惑い。
みんなそんな悩みくらいあるのじゃないと、当たり前のように思えて、まぁそれは作中でも言われていることだから可笑しくは無いけど、それでももっと特殊なものをと求めてしまいます。


ライトノベルだからこそ出来るありえない部分のポイントが僕の好みとずれていたのだろうな。