陰陽ノ京


陰陽ノ京

陰陽ノ京 (電撃文庫)


「パラサイト・ムーン」ではまり、「空ノ鐘の響く惑星で」でも楽しませてもらった渡瀬草一郎のデビュー作である「陰陽ノ京」に手を出してみました。
前々から読みたいとは思っていたのですが、なかなか読めずにいたのですよね。
今度新刊が出るとのことで思い切って買ってしまいました。
確か、発売当初は表紙がなんかおどろおどろしく見えて買わなかった記憶が…
読み終えた今、表紙を見るとほほえましく思えるのだから不思議。
そして、もっと早く読んでおくべきだったと。


前振りからもわかるように、面白かったです。
文章も読みやすいし。
この人の書く文章は僕に合ってるみたい。


呪いとか怨みが題材になっているのですが、読み終わった後に嫌な気分が残らない。
主人公である保胤といった登場人物に善人が多いというのもあるのかも。
特に保胤の誰をも救いたいという強い思いが伝わってくるし。
敵側である無明も最終的には救われているような。
そういうほうが好きなので僕としては問題ないですし。


ただ、物足りなさも残ったのですよね。
もっと保胤と時継の話が読みたい、と。
折角再会したのに、勿体なさ過ぎます。
続きが非常に読みたくなる。
というわけで、続けて二巻も読んじゃいました。