ぼくと魔女式アポカリプス2 Cradle Elves Type


1巻が僕にとってあまりにも衝撃的だったこの作品ですが、今巻ではちゃんとその続きを書いてくれていたので大満足です。
まぁ、あらすじに出てくる「妙に長いポニーテール」という部分である程度のことは予測できたのですが、実際に読むと1巻が思い出されて…


寝々の登場による澪の苦悩が描かれていたのが、僕としては嬉しい。
澪が寝々に巳沙希のことを重ね合わせてしまい、思考を放棄する。
それでも、また重ね合わせてしまい思い出さないようにする。
巳沙希のことを考えてはいけないと思い込んでいる、というか思い込まなければならない。
そんな澪の巳沙希のことをひきずっている姿が痛ましくて痛ましくて。
最初の涙の場面でもう…


そして、最後には巳沙希に対して向かい合う決心をする場面がたまらない。
逃避していたことを認め、単純に思い出そうとするのが凄く良い。
こういう展開に弱いんです。
だからこそ、読みたかった。
もうこの場面がホント好き。


他のキャラクターたちも皆苦悩しているのですよね、この作品って。
寝々にも澪と同じような苦しみがあったし。
冥子には過去に縛られた苦しみがあるし。
寝相の部分は気づきませんでした、あんな理由があったなんて。
ギャグだと思ったら、実際は違って暗い部分があるという点がこの作品の怖いところというか。
レンテンシアにしても選択肢を伝えるという役割を負うことになった自身の選択に悩まされているし。
最後に澪に出会えたことが救いとなったのか…


盛り上がるような展開、というか文章ではないけれど深く圧し掛かってくる物語でした。
これから先、どのような選択肢を選び、どのような決意をするのか非常に気になる。
だから、どうか続きが出ますように。